「iPhoneのSIMフリーって、いつから買えるようになったの?」——格安SIMへの乗り換えや、中古iPhoneの購入を検討していると、ふと気になるテーマではないでしょうか。
結論から言うと、日本でSIMフリー版iPhoneが正式に販売されたのは2013年11月から。そして2021年10月以降は、原則としてすべてのiPhoneがSIMフリーで売られるようになりました。
この記事では、SIMフリーiPhoneがいつから登場したのかという歴史を年表で整理しつつ、そもそもSIMフリーとは何か、メリット・デメリット、購入方法、SIMロックの確認方法まで、これ1本でわかるように解説します。中古iPhone選びで失敗したくない方も、ぜひ参考にしてください。
結論:SIMフリーiPhoneは2013年11月から買えるようになった
まず、最も知りたい答えから。Appleが日本でSIMフリー版iPhoneの販売を開始したのは、2013年11月22日です。この日、オンラインのApple StoreでiPhone 5s/iPhone 5cのSIMフリーモデルが発売されました。
それ以前の日本のiPhoneは、ソフトバンク・au・ドコモといった大手キャリアでしか購入できず、しかも購入したキャリアのSIMしか使えない「SIMロック」がかかった状態が当たり前でした。2013年のSIMフリー版登場は、まさに「iPhone開国」とも呼べる、大きな転換点だったのです。
さらに時代が進み、2021年10月1日からは総務省のルールにより、新たに発売されるスマートフォンはSIMロックをかけた状態での販売が原則禁止となりました。これにより、現在Apple Storeやキャリアで売られているiPhoneは、基本的にすべてSIMフリーになっています。
つまり「いつから?」への答えは、視点によって2つあります。Apple Storeで個別に買えるようになったのが2013年11月、どこで買ってもSIMフリーが当たり前になったのが2021年10月、と覚えておくとわかりやすいでしょう。
そもそもSIMフリーとは?
SIMフリーとは、特定の通信会社(キャリア)のSIMカードに縛られず、どの会社のSIMカードでも使える状態のことを指します。
スマートフォンには、通信や通話に必要な「SIMカード」を挿入します。このSIMカードには契約者の情報が記録されており、どの回線を使うかを決める「鍵」のような役割を担っています。ところがかつては、キャリアが販売する端末に「SIMロック」をかけ、自社のSIM以外を受け付けないようにしていました。たとえばドコモで買ったiPhoneにはドコモのSIMしか挿せない、auで買った端末はauでしか使えない、といった具合です。
これに対してSIMフリーのiPhoneなら、ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルといった大手はもちろん、各種の格安SIM(MVNO)まで、自分の好きな回線を自由に選んで使えます。海外旅行の際に現地のSIMやeSIMを挿して使う、といった柔軟な使い方も可能になります。
「SIMフリー=通信会社を自由に選べる状態」とシンプルに理解しておけば十分です。
日本のSIMフリーiPhone・年表で見る歴史
SIMフリーiPhoneがどのように普及してきたのか、時系列で振り返ってみましょう。日本の通信ルールの変化とセットで見ると、流れがすっきり整理できます。
2008年:初代上陸はキャリア専売・SIMロック時代
日本にiPhoneが初めてやってきたのは2008年。iPhone 3Gがソフトバンクモバイルから独占発売されました。当時はソフトバンクでしか買えず、もちろんSIMロックがかかった状態。SIMフリーという選択肢は、まだ存在していませんでした。
その後、2011年にはauが、2013年にはドコモもiPhoneを取り扱うようになり、ようやく国内の主要3キャリアが出揃います。しかしこの時点でも、各社が売るiPhoneはすべてSIMロック付き。キャリアを変えるなら端末も買い替える、というのが常識だった時代です。
2013年11月:Apple StoreでSIMフリー版が初登場
転機が訪れたのは2013年11月22日。AppleがオンラインのApple StoreでSIMフリー版のiPhone 5s/iPhone 5cの販売を開始しました。価格はiPhone 5sの16GBモデルで7万1800円、iPhone 5cの16GBモデルで6万800円。翌2014年1月28日からは、全国のApple Store店頭でもSIMフリー版が買えるようになりました。
これが、キャリアを通さずにiPhoneを購入できる、日本で初めての公式ルートとなりました。とはいえ当時はまだ価格も高く、購入できる場所も限られていたため、SIMフリーは一部の人が選ぶ「上級者向け」の選択肢というイメージでした。
2015年5月:SIMロック解除が義務化
続いて、制度面が大きく動きます。総務省は2014年に「SIMロック解除に関するガイドライン」を改正し、2015年5月以降に発売される端末については、キャリアに対してSIMロック解除を義務付けました。
これにより、キャリアで買ったiPhoneでも、一定の条件(端末代金の支払い状況や購入からの経過日数など)を満たせば、SIMロックを解除して他社のSIMが使えるようになりました。格安SIMが一気に注目を集め、普及し始めたのも、ちょうどこの頃からです。
2021年10月:SIMロックが原則禁止に
そして最大の節目が、2021年10月1日。総務省がガイドラインを改正し、この日以降に発売される端末は、SIMロックをかけた状態での販売が原則禁止となりました。
つまり、2021年10月以降に発売されたiPhoneは、キャリアで買おうがApple Storeで買おうが、最初からSIMフリーということ。これまで必要だった「SIMロック解除の手続き」自体が、新しい端末では基本的に不要になったのです。利用者が自由に通信会社を選べるようにし、料金競争を促すことが、このルール変更の狙いとされています。
2023年10月:SIMロック解除手数料も無料化
さらに2023年10月以降は、過去に販売された古い端末のSIMロック解除にかかる手数料についても、無料化が義務付けられました。Webだけでなく、店舗や電話窓口など人による対応が発生するケースでも、原則無料でロック解除に応じることが求められています。
こうして見ると、約10年をかけて、日本のiPhoneは「キャリア専売・SIMロック付き」から「どこで買ってもSIMフリー」へと、段階的に変化してきたことがわかります。
今買うiPhoneは基本すべてSIMフリー
ここまでの歴史を踏まえると、現在の状況はとてもシンプルです。
新品のiPhoneを買う場合、Apple Store・キャリア・家電量販店のいずれで購入しても、原則としてSIMフリーです。Apple公式も「オンラインまたはApple Storeで購入できるiPhoneはすべてSIMフリー」と明記しています。買ったその場で、好きな通信会社のSIMやeSIMを選んで使えるということです。
注意が必要なのは、2021年9月以前に発売・販売された中古iPhoneを買うときだけ。この時期にキャリアで販売された端末は、SIMロックがかかったままになっている可能性があります。中古で安く手に入れたい場合は、購入前に必ずSIMロックの有無を確認しましょう(確認方法は後述します)。
SIMフリーiPhoneのメリット・デメリット
SIMフリーが当たり前になった今でも、その特徴を理解しておくことは、賢いスマホ選びに役立ちます。
メリット
最大のメリットは、通信会社を自由に選べることです。大手キャリアにこだわらず、格安SIMを選べば、月々の通信費を大きく抑えられます。回線速度や料金プランを比較して、自分の使い方に一番合った会社を選べるのは大きな魅力です。
乗り換え(MNP)の際も、端末をそのまま使い続けられるため、買い替えのコストがかかりません。また、海外旅行や出張時に現地の格安SIM・eSIMを使えば、高額な国際ローミング料金を避けられます。デュアルSIM対応モデルなら、仕事用とプライベート用で2つの番号を1台で使い分けることも可能です。
デメリット
一方で、キャリアの端末購入サポートプログラムや割引キャンペーンが使えない場合がある点には注意が必要です。Apple Storeで一括購入する場合、端末代金をまとめて支払うことになるため、負担が大きく感じられるかもしれません。
また、格安SIMは大手キャリアに比べてサポート窓口が少ない傾向があります。初期設定(APN設定など)を自分で行う必要がある場面も多いため、スマホの操作にあまり慣れていない方は、サポートの手厚さも考慮して選ぶとよいでしょう。
SIMフリーiPhoneの購入方法
SIMフリーのiPhoneを手に入れる方法は、大きく3つあります。
1つ目は、Apple Store(オンライン/実店舗)やApple公式サイトで購入する方法。 最も確実で、最新モデルがいち早く手に入ります。下取りプログラムや配送オプションが充実しているのも特徴です。
2つ目は、各キャリアで購入する方法。 前述のとおり2021年10月以降の端末はSIMフリーなので、ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルなどで買っても、他社のSIMが使えます。キャリアのポイント還元や購入サポートを活用したい人に向いています。
3つ目は、中古販売店で購入する方法。 価格を抑えたい場合に有効で、すでに販売が終了した旧モデルも見つかります。ただし端末の状態に加えて、SIMロックの有無やネットワーク利用制限(赤ロム・白ロムなど)の状態を、購入前にしっかり確認することが欠かせません。
SIMロックの有無を確認する方法
手持ちのiPhoneや、中古で買おうとしているiPhoneにSIMロックがかかっているかは、設定画面から簡単に確認できます。
「設定」アプリを開き、「一般」→「情報」と進みます。画面内の「SIMロック」という項目を見て、「SIMロックなし」と表示されていれば、その端末はSIMフリー状態です。中古購入時には、この表示を必ずチェックしておくと安心できます。
もし設定画面からはっきり判断できない場合は、端末を販売した店舗や、もともと契約していたキャリアに問い合わせることで確認できます。
SIMフリー化で広がる「eSIM」という選択肢
SIMフリーが当たり前になったことで、もう一つ注目したいのが「eSIM」の存在です。
eSIMとは、本体に内蔵されたチップに通信会社の情報を書き込んで使う、デジタル版のSIMのこと。従来のような物理的なSIMカードの差し替えが不要で、申し込み後にオンラインで設定するだけで回線が使えるようになります。日本国内のiPhoneでは、iPhone XS/XR以降のモデルがeSIMに対応しています。
SIMフリーのiPhoneなら、このeSIMも自由に活用できます。たとえば物理SIMでメインの回線を契約しつつ、eSIMでサブ回線を追加すれば、1台で2つの番号を使い分けることが可能です。海外旅行の際も、現地で物理SIMを探さずに、その国で使えるeSIMをアプリから申し込んですぐに開通できます。
「SIMフリーになって通信会社を選べるようになった」ことの恩恵は、こうした最新の使い方にもしっかり広がっているのです。これからiPhoneを選ぶなら、eSIM対応かどうかもあわせてチェックしておくとよいでしょう。
よくある質問(FAQ)
Q. SIMフリーのiPhoneは2013年より前には買えなかったの? A. はい。日本で公式にSIMフリー版iPhoneが販売されたのは2013年11月22日からです。それ以前はキャリア専売で、購入したキャリアのSIMしか使えないSIMロックがかかっていました。
Q. 今キャリアで買うiPhoneはSIMロックされている? A. いいえ。2021年10月以降に発売されたiPhoneは、原則SIMフリーで販売されており、SIMロックはかかっていません。買ったその場で他社のSIMを使えます。
Q. 中古iPhoneを買うとき、何に気をつければいい? A. 2021年9月以前に販売されたモデルは、SIMロックが残っている場合があります。設定画面の「SIMロック」表示や、ネットワーク利用制限の状態を確認しましょう。ロックがかかっていても、現在は無料で解除できるケースがほとんどです。
Q. SIMフリーと格安SIMは同じもの? A. 別物です。SIMフリーは「どの会社のSIMでも使える端末の状態」、格安SIMは「比較的安く使える通信サービス(MVNO)」を指します。SIMフリーのiPhoneだからこそ、格安SIMを自由に選んで使える、という関係です。
まとめ
日本でSIMフリーiPhoneが買えるようになったのは、2013年11月から。その後、2015年のSIMロック解除義務化、2021年のSIMロック原則禁止、2023年の解除手数料無料化を経て、現在では新品のiPhoneは基本的にすべてSIMフリーになっています。
通信費を抑えたい方や、自分の使い方に合わせて自由に通信会社を選びたい方にとって、SIMフリーiPhoneはもはや特別な選択肢ではなく、当たり前の前提になりました。新品なら難しく考える必要はなく、中古を買う場合だけSIMロックの有無に注意すれば大丈夫です。
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