中古スマホやフリマアプリで「楽天版SIMフリー」と書かれた端末を見かけて、「これってどういう意味?」「楽天モバイルでしか使えないの?」と疑問に思った方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、楽天版SIMフリーとは「楽天モバイルで販売された、SIMロックがかかっていない端末」のことで、原則として他社のSIMでも使えます。ただし、対応バンドや中古特有の注意点を押さえておかないと「買ったのに電波が入らない」という失敗につながることも。
この記事では、楽天版SIMフリーの正確な意味から、メーカー版(SIMフリー版)との違い、ドコモ・au・ソフトバンクでの使い方、購入前のチェックポイントまで、わかりやすく解説します。
楽天版SIMフリーとは?まずは結論から
「楽天版SIMフリー」という言葉は、「楽天版」と「SIMフリー」という2つの要素に分解すると、意味がぐっと理解しやすくなります。
「楽天版」=楽天モバイルで販売された端末のこと
「楽天版」とは、楽天モバイルが販売したモデルを指します。同じ機種でも、Apple Storeや家電量販店で売られているものは「メーカー版(SIMフリー版)」、ドコモが売れば「ドコモ版」、auが売れば「au版」と呼ばれるのと同じ理屈です。
Androidスマホの場合、楽天版は起動時に「楽天(Rakuten)」のロゴが表示されることが多く、これが楽天版かどうかを見分けるひとつの目印になります。iPhoneの場合は外見やロゴでの判別が難しいため、販売店の表記や付属品で確認することになります。
「SIMフリー」=SIMロックがかかっていない状態
SIMフリーとは、特定の通信会社のSIMカードしか使えないように制限する「SIMロック」がかかっていない状態のことです。SIMフリー端末なら、ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルや、各社の格安SIMなど、好きな会社のSIMを差し替えて使うことができます。
つまり「楽天モバイルが売った、ロックなしの端末」
この2つを合わせると、楽天版SIMフリーとは「楽天モバイルで購入された、SIMロックのかかっていない端末」という意味になります。
ここで最も重要なのは、楽天版だからといって楽天モバイル専用ではないという点です。SIMフリーである以上、原則として他社のSIMでも動作します。「楽天版=楽天でしか使えない」という思い込みは、よくある誤解なので注意しましょう。
なぜ「楽天版なのにSIMフリー」なの?SIMロック廃止の背景
「キャリアが売った端末なのにSIMフリー」という点に、違和感を覚える方もいるかもしれません。少し前までは、大手キャリアが販売する端末にはSIMロックがかかっているのが当たり前だったからです。これには、近年のルール変更が深く関係しています。
総務省のガイドライン改正により、2021年10月1日以降に発売されたスマホは、原則としてSIMロックをかけて販売することが禁止されました。これを受けて、ドコモ・au・ソフトバンクの大手3社も2021年中に、新しい機種をSIMロックなしで販売するようになっています。つまり、比較的新しい機種であれば、どのキャリアで買ってもSIMロック解除の手続き自体が不要になっているのです。
さらに楽天モバイルについては、もともと販売する端末すべてにSIMロックをかけていません。総務省の資料でも、楽天モバイルはSIMロックなしで端末を提供する事業者として位置づけられています。そのため、楽天モバイルで買ったスマホは、新旧を問わずSIMロック解除の手続きが不要で、最初からSIMフリーの状態です。
これが「楽天版SIMフリー」という一見矛盾しそうな表記が成立する理由です。
実は「SIMフリー」には2種類ある
もう一歩踏み込むと、ひとくちに「SIMフリー」といっても、実際には大きく2種類に分けられます。この違いを知っておくと、端末選びでの失敗をさらに減らせます。
国内版SIMフリー(メーカー版)
Apple StoreやメーカーのECサイトなどで販売される、特定のキャリアに縛られないモデルです。対応する周波数帯が幅広く、海外のSIMや海外用eSIMも挿して使いやすいのが特徴です。海外旅行や出張が多い人は、こちらのタイプが向いています。
キャリア版SIMフリー(楽天版・ドコモ版など)
楽天版・ドコモ版・au版・ソフトバンク版のように、通信会社が販売したモデルです。SIMロックはかかっていませんが、対応する海外バンドが限られる場合があります。楽天版は、この「キャリア版SIMフリー」に分類されると理解しておくとわかりやすいでしょう。国内で使う分には大きな問題はありませんが、海外での利用をメインに考えるなら国内版SIMフリーのほうが安心です。
楽天版とSIMフリー版(メーカー版)の違い
ここで多くの人がつまずくのが、「楽天版」と「SIMフリー版」の違いです。中古市場では、同じ機種でも「楽天版」「Apple版」「ドコモ版」などと併記されていることがあります。どちらもSIMロックはかかっていないのに、なぜわざわざ区別するのでしょうか。
iPhoneの場合、技術的な違いはほぼない
iPhoneについては、楽天版もApple Store版も中身はほぼ同じです。iPhoneはAndroidと違い、通信会社が独自のアプリを組み込んだり、仕様を細かくカスタマイズしたりすることができません。
そのため、楽天版iPhoneとSIMフリー版iPhoneの間に、性能や対応バンドの大きな差は基本的にありません。違いは「起動時に楽天のロゴが出る程度」と考えてよく、機能面で心配する必要はほとんどないでしょう。
Androidは仕様やプリインアプリが異なることがある
一方、Androidスマホは販売する会社ごとに中身が調整されることがあります。たとえば楽天版のOPPO製スマホには、楽天版だけに搭載されている「自動通話録音機能」があるなど、メーカー版(SIMフリー版)と機能差が生じるケースがあります。
また、プリインストールされているアプリにも違いがあり、楽天版には楽天関連のアプリが最初から入っていることがあります。「この機能が欲しい」「このアプリは要らない」というこだわりがある場合は、どの版かを確認しておくとよいでしょう。
最重要は「対応バンド(周波数帯)」の違い
楽天版とメーカー版で最も注意すべきなのが、対応バンド(電波の周波数帯)の違いです。同じ機種名でも、販売モデルによって対応している周波数帯が微妙に異なることがあります。
楽天回線で快適に使いたいなら、楽天版のほうが楽天回線とパートナー回線の切り替えがスムーズな場合があります。逆に、他社のSIMで使う予定なら、その会社の電波(バンド)にきちんと対応しているかが重要になります。バンドが合っていないと、電波が弱くなったり圏外になったりする原因になるため、ここは特に意識しておきましょう。
楽天版とSIMフリー版の比較表
| 項目 | 楽天版 | SIMフリー版(メーカー版) |
|---|---|---|
| SIMロック | なし | なし |
| 主な販売元 | 楽天モバイル | Apple Store・家電量販店など |
| 起動時のロゴ | 楽天ロゴが出ることが多い | 出ない |
| iPhoneの中身 | ほぼ同じ | ほぼ同じ |
| Androidの仕様 | 楽天独自機能・アプリあり | メーカー標準 |
| 楽天回線との相性 | 切替がスムーズな場合あり | 機種による |
| 海外SIMの利用 | 機種による | 国内版SIMフリーなら使いやすい |
楽天版のスマホは他社(ドコモ・au・ソフトバンク)で使える?
「楽天版を買ったけど、将来ドコモやauに乗り換えたい」という場合、そのまま使えるのか気になりますよね。
結論として、楽天版はSIMフリーなので、他社のSIMを差し替えて使うこと自体は可能です。SIMロックがかかっていないため、面倒なSIMロック解除の手続きも必要ありません。
ただし、ここでも注意したいのが対応バンドです。各社は使っている電波の周波数帯が異なるため、その会社のメインのバンドに端末が対応していないと、電波が入りにくくなったり圏外になったりすることがあります。
iPhoneの場合は、主要なバンドにほぼすべて対応しているため、楽天版iPhoneをドコモ・au・ソフトバンクの回線で使ってもほとんど問題ありません。Androidの場合は機種によって対応バンドが異なるので、乗り換え先の会社の対応周波数を事前に確認しておくと安心です。
確認は、お使いの機種名と「対応バンド」で検索したり、メーカーの公式スペック表で対応周波数を調べたりすればOKです。少し手間に感じるかもしれませんが、この一手間が「乗り換えたら電波が悪くなった」という後悔を防いでくれます。逆にいえば、対応バンドさえクリアしていれば、楽天版だからといって他社で不利になることはありません。
自分のスマホがSIMフリーか確認する方法
手元の端末や購入を検討している端末が本当にSIMフリーなのか不安なときは、次の方法で確認できます。
iPhoneの場合
「設定」→「一般」→「情報」の順に進み、下のほうにある「SIMロック」という項目を見てください。ここに「SIMロックなし」と表示されていれば、その端末はSIMフリーの状態です。2021年10月以降に発売されたiPhoneや、楽天モバイル・Apple Storeで購入したiPhoneは、基本的にすべて「SIMロックなし」になっています。
Androidの場合
Androidは機種によって表示場所が異なりますが、「設定」内のSIM・モバイルネットワーク関連の項目から確認できることが多いです。より確実なのは、他社のSIMカードを実際に挿してみて、モバイル通信が使えるかどうかを試す方法です。中古で購入する場合は、販売店にSIMフリーかどうかを明記してもらうと安心です。
中古で「楽天版SIMフリー」を買うときの注意点
フリマアプリや中古ショップで楽天版SIMフリーを買う人は多いですが、トラブルを避けるためにチェックすべきポイントがいくつかあります。
① ネットワーク利用制限(赤ロム)を確認する
前の持ち主が分割払いの残債を滞納すると、端末に通信制限がかかる「赤ロム」状態になることがあります。こうなると、その端末ではモバイル通信が使えなくなってしまいます。
購入前に、製造番号(IMEI)で各社の利用制限を確認し、判定が「○(クリーン)」になっているものを選びましょう。「△」は将来制限がかかるリスクがあるため、できれば避けるのが無難です。
② 自分が使うSIMの対応バンドを確認する
前述のとおり、対応バンドは最重要のチェック項目です。楽天モバイルで使うなら楽天の主要バンドに対応しているか、ドコモなどで使うならその会社のバンドに対応しているかを、必ず確認してください。
とくに楽天モバイルは「バンド3(1.7〜1.8GHz帯)」を中心に使っており、この電波は障害物にやや弱い性質があります。屋内や地下でも繋がりやすくしたい場合は、楽天のプラチナバンド(バンド28=700MHz帯)に対応した機種を選ぶと安心です。
③ iPhone 11以前はバンド切り替えに注意
楽天モバイルで使う場合、iPhone 11以前の機種には「バンド3とバンド18/26の自動切り替えがうまくいかない」という弱点があります。楽天回線とパートナー回線の境目で電波が不安定になることがあるため、楽天回線をメインで使うなら、iPhone 12以降を選ぶのが無難です。
④ eSIM対応かどうかを確認する
楽天モバイルはeSIMにも対応していますが、古い機種やSIMカードスロットが1つしかない機種では、eSIMで申し込むとうまく使えないことがあります。物理SIM+eSIMの「デュアルSIM」で使いたい場合も、その機種がeSIMに対応しているかを事前に確認しておきましょう。
⑤ 楽天モバイルの動作確認端末リストを見る
楽天モバイル公式サイトには、動作が確認された端末のリストが公開されています。リストに載っていない機種でも使える場合はありますが、その場合は楽天モバイルのサポート対象外となり、トラブルが起きても自己責任での利用になります。中古で買う際は、できるだけリストに掲載されている機種を選ぶと安心です。
楽天版SIMフリーに関するよくある質問
Q. 楽天版は楽天モバイルでしか使えないの?
いいえ。楽天版はSIMフリーなので、ドコモ・au・ソフトバンクや格安SIMなど、他社のSIMでも原則使えます。「楽天版=楽天専用」というのは、よくある誤解です。
Q. 楽天版iPhoneとApple Store版iPhoneは何が違うの?
iPhoneについては中身にほぼ違いはありません。どちらもSIMフリーで、性能や対応バンドも基本的に同じです。違いは起動時に楽天ロゴが表示されるかどうか程度と考えてよいでしょう。
Q. 楽天版を使うのにSIMロック解除は必要?
不要です。楽天モバイルで販売された端末はすべてSIMフリーのため、SIMロック解除の手続きは必要ありません。
Q. 中古の楽天版を買っても大丈夫?
基本的には問題ありませんが、ネットワーク利用制限(赤ロム)と対応バンドの確認は必須です。この2点さえクリアしていれば、コストを抑えて端末を手に入れる良い選択肢になります。
Q. 楽天版とドコモ版、中古で買うならどっちがいい?
使う予定の回線によります。楽天モバイルで使うなら、楽天回線との相性がよい楽天版が無難です。ドコモで使うならドコモ版、というように「使う予定の会社の版」を選ぶと、対応バンドのミスマッチが起きにくくなります。どちらの版でもSIMフリーであることに変わりはないので、価格や端末の状態で選ぶのも一つの方法です。
まとめ:楽天版SIMフリーは「楽天が売ったロックなし端末」
楽天版SIMフリーとは、「楽天モバイルで販売された、SIMロックのかかっていない端末」のことです。最後に、押さえておきたいポイントを整理しておきましょう。
- 楽天版でも楽天モバイル専用ではなく、他社SIMでも原則使える
- iPhoneは楽天版もメーカー版も中身はほぼ同じ
- Androidは仕様や対応バンドが異なる場合があるので注意
- 他社で使う・中古で買うなら「対応バンド」と「赤ロム」の確認が必須
- 楽天モバイルで買った端末はSIMロック解除が不要
「楽天版」という表記に惑わされず、SIMフリーであることと対応バンドさえ押さえておけば、楽天版の端末は幅広く活用できます。中古でお得に手に入れたい人にとっても、十分に狙い目の選択肢といえるでしょう。
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